2014-06-11
全体最適 – – 東京・日野市の税理士 佐藤浩崇税理士事務所
「このまま、○○しておけば、税金は××円になりますが、△△すると税額は□□になってしまい、これだけ多くなってしまいます。」
あることについて、お客さんに提案しました。
税金の計算では、特例というものがあり、その有利な規定の適用要件に合致すれば、
税金の計算上、有利になることがあります。
選択肢として、有利な規定を使えるのであれば、専門家の責任において、お話しするのは当然のところ。
そもそも、税理士試験では、最小となる税額の計算を求められ、思考回路が最小の税額になるように作られている。
だから、税理士にとっての「最適化」は、税金が少なくなることです。
しかし、それは、税理士にとっての「最適化」であり、
納税者にとっては、税金が最小になることが問題でないこともある。
言い換えれば、税金なんていくらでもよい・・・ということもある。
ここを理解していなかった若かりし頃、沢山の失敗をしてきた。
お客様にとって、税金が最小になることは、「部分的な最適化」であり、諸々の取り巻く状況を考えた場合、
税金が少なくなることは、優先順位が低いこともある。
あくまで、税理士の役割は、選択肢があることをお客さんに説明することにあり、
決定権は、お客さんにある。
それでも、負担する税額は少なくない。
何も事情を知らない同業の税理士が、その申告書を見た場合、「なんで○○の規定を使わないの?」と疑問に感じるかもしれない。
でも、それは税理士の論理で、
お客さんの事情が分からなければ、ただの数字いじりになってしまう。
このあたりなのでしょうね・・・。