新規出店 – – 東京・日野市の税理士 佐藤浩崇税理士事務所
「できれば、近いうちにもう1店舗考えていて、できれば3店舗は最低でもほしい・・・」
毎月ご訪問しているお客様、法人です。
業績は、堅調。
大きな儲けがとれるような業種ではないです。
でも、着実に、堅実に、しっかりと利益を出していて、従業員の給料も業界に比べて高く、役員の報酬もとれています。
そして、会社にも多くはないですが、少しずつたまってきています。
それでも、既存の借入金は、まだたっぷりとあるなかで、新規の出店となると、慎重にならざるを得ません。
外部要因としての「タイミング」とこちらの懐具合の「タイミング」が合う時などあるわけなく、新規出店を考えると、難しいところですが、
今回は見送りました。
仮に出店するとした場合、手元資金ではどうしても足らず、借入をしなければなりません。
借入のリスクと新規出店でのリターンを考えたら、なんとも不透明すぎる要因が多く、やめようね・・・ということになりました。
来年の4月には、消費税の税率アップが控えている・・・というのも、新規出店を控えた理由の一つでもあります。
税環境が変わることで、どのように変化するのか?
そこらへんが読み切れない不透明さに恐れおののいた・・・というのが正直なところかもしれません。
前回の税率アップ(3%→5%)が平成9年4月。
その後に起こったのは、モノが売れなくなり、マクドナルドが60円でハンバーガーを売ったことに代表されるように、モノの値段が安くなり、デフレに突入していきました。
100円ショップなど価格が安い業態が台頭してきたのも、この時期くらいかもしれません。
1996年(平成8年)創業の千円均一の床屋さん、QBハウスもデフレの追い風に乗り、店舗を拡大してきました。
それ以降、理容業界もそれ以前と大きく環境が異なってきました。
横並びで業界で決めていた価格が崩壊しました。
価格com.でおなじみの株式会社カカクコムの創業も1997年(平成9年)12月です。
消費税の増税インパクトは、思っている以上に大きいです。
それをある程度見極められないのであれば、様子を見る・・・という選択も悪くないのでは?と思います。
小規模事業者の場合には、ある程度の借入をしても、失敗ができません。
途中でうまくいかないからと、「や~めた~」と放り投げることができないのです。
先日の税制改正大綱では、投資促進を図る内容のものが盛り込まれました。
こういう「誘導される」ものには、裏があります(笑)
あせらずに、変化の前後を見極めてからでも遅くありません。
投資は、慎重に・・・。