2013-06-13

起業なんて、しない方がよい – – 東京・日野市の税理士 佐藤浩崇税理士事務所

昨日、あるところの勉強会、講師は、うちのお客様である、

こうご動物病院の院長の向後獣医の「起業物語」の講演でした。

雇われ院長であった動物病院の突然の閉鎖。

それから、急きょ、開業することになり、それまでの軌跡とそれから現在までの取り組みについてのお話でした。

開業するにあたり、最大の理解者と思っていた、お父さん、お母さんが開業することに反対した・・・というエピソードは、とても印象に残りました。

ご両親ともに、料理店を営み、商人であるからこそ、賛成してくれるものと考えていたのが、その反対だったら・・・。

反対した、お父さん、お母さんの気持ちは、よ~く分かります。

商人だからこそ、商売の苦しいことも経験している。

だから、子供には、少しでも、そんな苦労をしてほしくない・・・というのは、人の親であれば、誰しも考えるところ。

人に雇われないで生き抜くって、すごく大変なのです。

いざというときに、頼りになるのは、自分一人です。

病気で数か月仕事を休むだけで、お金が回っていきません。

だから、病気も出来ないのです。

一人で、販売人も営業マンも兼任し、スタッフにも毎月25日には、給料を支払い、

自分の生活費は、いつも最後。

それでも、資金繰りに苦しければ、お金を借りなければなりません。

お金を借りるにしても、もちろん個人保証します。

サラリーマンであれば、会社の借金の保証人には、なることなんてありえない。

すべてが自己責任の世界、それが開業・起業というものだと考えています。

現実世界は、厳しいです。

それでも、生活をしていかなくてはなりません。

だから、起業・開業というものを脚色する・・・という言い方が適当だとは思いませんが、

好きなことを仕事にする・・・というようなきれいな言い方で、起業を美化することに、とてもとても違和感を覚えます。

うちのお客様のこうご動物病院は、ご本人の努力で、非常に順調です。

でも、まだ5年程度です。

経営はまだまだ先が長いのです。

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