税理士の報酬 – – 東京・日野市の税理士 佐藤浩崇税理士事務所
「まったく・・・安く仕事するんだからさあ、業界の損失だよ。」
と同業からダメだしされました。
先日、うちにお問い合わせをいただいたお客さん、法人です。
設立して間もないとか・・・。
で、税理士の報酬が心配なようで、あっちこっちに電話している風な感じにも受け取りました。
売上高を聞くと、まだまだ軌道に乗っているとは思えない。
税理士紹介サイトなどを見る限り、法人の場合の税理士の報酬は、最低でも月額3万程度となっているようです。
それをこのお問い合わせをいただいた法人に当てはめると、 税理士報酬ばかりが大きい数字の決算書になってしまいます。
そりゃ、私だって、欲深い人間ですから、沢山報酬をいただけるのにこしたことはありません。
でも、事業を立ち上げて早々に軌道に乗り、儲けがでて・・・というところは、多くないのが現状ではないでしょうか?
そんな法人にも、 同じ報酬を請求するのですか?
「税理士に報酬を払えなければ、自力で決算書・申告書を作成すればいいじゃないの~」と言われそうですが、
法人の申告書は、それなりの税務の知識がなければ、正直なところ難しい・・・。
しかも、立ち上げたばかりの法人なんて、ただでさえ、ギリギリの人員で仕事をしているわけだから、物理的にも難しかったり・・・。
ま、うちの場合、私が自ら仕事するから、原価も人件費もかからずやれるから・・・という理由もありますが、
ちょっと、税理士もある意味、社会貢献ではないけど、軌道に乗るまでのお手伝いと思えないのか?と疑問に感じることはこれまでも少なくなかった。
だって、自力でなんとか申告書を作ろうと思って、だけど、結局自分ではできず、軌道に乗っても、3年も4年も税務申告していなくて・・・という法人の仕事も何件か受けたことがあるから。
事業を立ち上げて間もないところを支援するつもりで、手抜きせず、どこに出しても恥ずかしいことのない決算書・申告書を作るお手伝いって、(税理士)業界の損失?でしょうか??
今は、まだよちよち歩きのひよっこ会社でも、その成長のお手伝いをすることも税理士の仕事のひとつだと思うし、
そんな会社を支援しないことこそ、業界の損失のように感じます。
ま、私なんか、まだまだ税理士としては砂利のような存在ですから、こんな青臭いことを未だに言っていますが、
それでも、なんだか、「税理士って、えらそうで・・・」という体質が抜けていないような気がします。