「はれのひ」・・・
成人式の晴れ着が当日、届かなく、大混乱となったニュースは記憶に新しいと思います。
もう30年近く前になりますか?かなり時間が経ちました。。。
成人式は、大学受験浪人中であったため、出席すらしていないので、思い出などなにもありません…。
同級生が晴れ着を着て、近所を訪問して回っている姿を己の残念無念な心境でみつめていたことだけは覚えています(笑)
振り袖の販売・レンタル業「はれのひ」、粉飾した決算書を示して銀行から不正に融資を受けていた詐欺容疑で社長が逮捕されたとか。
この会社、設立して10年足らずの会社のようですが、会計事務所を毎年、変更していたようです。
直近何年間かは、税理士関与の税務申告書ではなかったようです。
また、経理担当社員もいないに等しい状況であったようです。
当初は、株式上場も視野に入れていたとか…。
そんなところがなぜ財務を軽視していたのか、わかりませんが、代表者はコンサルタントであったようで、経営に自信はあったのでしょう。
ただ、専門外の財務を軽視していたことは確かなようです。
どうして、税理士をころころと変えていたのか?
今となっては、粉飾の事実を税理士に知られることを恐れたから?なんて勘ぐってしまいます。
会社経営に占める財務や税務の位置づけって、決して少なくはないと考えています。
短期間で売上高をあげることって、やり方によっては、そんなにハードルは高くない。
ただ、それを維持・継続し、そして、会社にお金を残すという「守り」についてはそんなに単純な話ではない。
税金を含めた、「環境」も理解したうえで、かつ、長いスパンで物事を考えなければ、お金は貯まらないし、
会社の継続もおぼつかないわけで。
そんな意味では、人間の体と同じで、弱いところから蝕まれるのでしょう。
大人になってから、叱ってくれる人、戒めてくれる人、そんな人って、なかなかいない貴重な存在です。
身近に苦言を呈してくれる人、妻であったり、友人であったり、同業者であったり、先輩であったりするわけですが、
経営者にとっては、それは税理士であるかもしれません。
「はれのひ」の経営者は、よい税理士に巡り合っても、それを自ら拒絶していたのかもしれません。
税理士という仕事は、お客さんにいろんな意味でサービスすること、よいことばかりでなく、厳しく戒める立場にもあるわけで、
そうなるためにも、税理士自身が人間的にも己を律することができなければ、務まらない。
足元を見て・・・まだまだ、修行が足りないようです。
前後の記事
前記事
飲食店は受難?時代に…
次記事
赤字でよいの?